7月に入り停滞していた中、一筋の光が差し込みました。
自分のやっていることに少しでも意味があったのかと、思える瞬間が訪れたのです。
それは、支援しているベーカリーのことでした。
舞い上がっていた最中、すぐにどんよりした雲が立ち込めます。
これまでより厳しいロックダウンが、始まろうとしているのです。
すべてが無駄だったわけではない
7月に入ってから、なかなかモチベーションが上がらないでいました。
▼ルワンダに戻ってきて3ヶ月経ったリアルな心境|163日目〜169日目|page.25
新型コロナウイルスの影響ではなく、単純に自身の進める活動の行き詰まりが原因です。
何を試しても、上手くいかない。
時間も、出来ることも限られている。
そんこんなで、現状できうる打ち出はすべて試みたような状態でした。
再度、動き出すエネルギーが枯渇してしまっていたのです。
とはいえ、何もしないわけにはいきません。
とにかく足を動かそうと向かった支援中のベーカリーで、ぼくの心を力を注いでくれる変化がありました。
それは、主力商品のシナモンロールの値上げでした。
支援開始当初から、値付けがおかしいことを指摘していました。
オーナー側も、安すぎることは理解しており、値上げすることには同意していました。
もともとシナモンロールは、100ルワンダフラン。
どこでも買えるアマンダージという球体のドーナツも、100ルワンダフラン。
この二つが同じ価格で販売されているのは、どう考えてもおかしいのです。
シナモンロールを作るには、オーブン等の設備が要りますし、材料もシナモンや砂糖とアマンダージよりも多いのは明らかです。
そして、この地域でシナモンロールを販売している店は一つもありませんでした。
値上げしない理由はありません。
2倍ないしは3倍にしてもいいとすら思っていました。
ところが、ルワンダ人は、200ルワンダフラン以上は出さないと言うのです。
それで結局、100ルワンダフランのまま販売を続けていました。
シナモンロールの粗利を計算してみると、100ルワンダフランでも、そこまで悪い訳ではなかったので、仕方ないかと諦めていました。
それが今週、訪れると200ルワンダフランになっていたのです。
え? ついに値上げしたの? と思わず、飛び跳ねました。
すると、店主は笑顔で、イエスと言うではないですか。
販売個数は落ちてないか聞くと、これまでと変わらないと言うのです。
これは大きな一歩です。
これは嬉しかった。
自分が来たことで、少しでも好影響を与えられたのかなと思えて、嬉しかった。
この値上げで、店の経営が改善することが目的なので、実際にはここからが勝負です。
さらなるロックダウン
ぼくの歓喜とは裏腹、新型コロナウイルスは止まることを知りません。
7月から、ぼくの暮らすルワマガナは、ロックダウンしていました。
とはいえ、町に出ればロックダウン前と変わらない日常。なんら変化はありませんでした。
ゆえに、新型コロナウイルスの感染者数は減りませんでした。
それはそうだよなと思っていると、もう一段階厳しい措置が敷かれることなりました。
これまでは、不要不急の外出禁止というだけで、住民たちはロックダウン前と変わらぬ生活を送っていました。
かくいう、ぼくもこれまで通り活動ができていました。
医療や食料調達以外の外出禁止。
それらに従事する人以外は仕事にもいけません。
つまり、ぼくは支援にいくことができませんし、そもそも支援先も営業していません。
実際には、どこまで厳重なのかは来週になってみないとわかりません。
さすがに今回は、これまで通りとはいかないはずです。
なので、大工や溶接工、靴職人、米農家、自転車タクシーといったのコーペラティブへの支援は一時休止です。
ただ、エッセンシャルな仕事は閉鎖しません。
ベーカリー、炭屋、レストランといったビジネスオーナーたちの支援は続けられそうです。
とはいえ、できて挨拶する程度でしょう。アドバイスをしたり、話を聞いたりと長居するのは難しいかもしれません。
政府が定めた短縮した営業時間の17時をすこし超えてしまっただけで、炭屋のジョナスは警察署に4時間勾留されたとか。
長話しているのが、見つかったら警察署に連れて行かれるかもしれません。
一層厳しくなった通達が政府から出された日には、この状況を象徴するかのような豪雨。数カ月ぶりでした。
外に出ようもんなら容赦なくお縄なのか、それとも、また大したことないのか。
どうなることやら。だいぶ雲行きが怪しくなって参りました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
シェアしていただけると嬉しいです!
コメントを残す