生産性追求の果てに待っていた絶望
生産性を追求していた。 人生は成長が全てであり、いかに命の時間を成長、つまり自己投資に使えるかが最優先事項だと思っていた。 無駄な時間を削りに削った。 洗濯や掃除などの家事、料理...
生産性を追求していた。 人生は成長が全てであり、いかに命の時間を成長、つまり自己投資に使えるかが最優先事項だと思っていた。 無駄な時間を削りに削った。 洗濯や掃除などの家事、料理...
嫌いと好きは表裏一体。同じ感情である。 ラブコメで初対面は印象最悪で嫌いだったのに、オセロがすべて黒から白に反転するかのように好きに変わる瞬間がある。それを強く体感した。 好きの...
もう自分は死ぬまでオシャレな香りのするシャンプーを使う日はこない。 そう思うと、途端に悲しくなる。 というのも、ついに育毛シャンプーを使うようになった。 これから減っていくしかな...
数ヶ月ぶりの東京。 満員電車。平然と乗れている自分に驚く。 何食わぬ顔で吊革をつかみ、もう片方の手で新書を開いている。周りにはびっちり人肉。またここで生きていくとしても、生きていけることに恐怖...
子どもは良いし、家族はいい。 無邪気に外遊びをする子どもはいい。見ていて気持ちがいい。 そして、そんな子どもと遊ぶ両親、そんな家族はもっといい。 人はひとりでは生きていけない。これが言わずもが...
江ノ島はキラキラしている。 好きな子と来た思い出があるからじゃない。むしろ、今思い返しても苦しくなるほど、中ニ男子をしていたあの時期の淡く苦い記憶が心をくすぐる。ああ、イタイ。でも、なぜか好き...
駅弁は美味しい。 けれども、正直レストランで食べた方が美味しい。当たり前のことを書いて、大変恐縮ではあるが。なんなら価格も駅弁よりも安い。 でも、僕は新幹線に乗るとき、駅弁を買う...
死の匂いがする瞬間がある。 少し不謹慎かもしれないが、久々に祖母に会うと祖母の背後に「死」が迫っているのが見える。霊感なんて全くない自分に、何かが見えると言いたいわけでない。 けど、そこには確...
唐揚げは旨い。 いつどこでどんな状態で食べても美味しい食べ物、それが唐揚げである。 自分で計画した一日をどうにか踏ん張って乗り切った一日の最後に、ご褒美として食べる唐揚げに勝る食べ物はない。 ...
人は死ぬとき、何を思うのか。 実家に帰るため新幹線のホームに立っていた。 すると突如、けたたましいサイレンが鳴り響いた。ユニクロで買ったお気に入りのズボンの右ポケットで、スマホが叫んでいる。ま...