日本の方がよっぽど危ないと思うのです。
だって、あんなにも危険な奴と隣り合わせで暮らしているんですから。
朝食を食べ終え、軽く散歩するために外(ホテルの敷地内)に出ていました。
ルワンダとは違う優しい日本の日差しを受け止めながら、朗らかな気持ちで歩いていました。
沿道に並ぶ木も雄々しいアフリカの樹木とは異なり、どこか女性的です。
そして、とくに面白いのが、空が日本とルワンダでは違うこと。
ルワンダの空は、生命力を感じる青々しい切れ味鋭いシャープさが特徴です。
力強いルワンダの空を見てから、日本の空を見ると、なぜ日本人が「抜けるように青い空」と表現したがるのか、よく分かります。
眺めていると、空の彼方までスーッと魂が吸い上げれれる感覚に陥るのです。
まさか空に、日本を感じるとは思ってもいませんでした。
とはいえ、ルワンダの空も日本の空も、どちらも好き。
そんなことを考えていると、目の前にどす黒い物体が現れました。
スズメバチです。
スズメバチが大嫌い。
ハチ全般嫌い。そもそもハチを好ましく思っている人はいないでしょうが。
突如、成田の空に現れたソイツは、10センチ弱はあろう特大サイズ。
一目散にホテルへの駆け込みました。
憎たらしいほど攻撃的な顔、禍々しいボディ、身の毛がよだつ羽音。
その存在のすべてが、強烈な悪感をつれてきます。
日本は、こんな超危険生物が何食わぬ顔で出現します。
それも、どこにでも。都会であれ、田舎であれ、街中であれ、家の庭であれ。
危ないイメージのあるアフリカで、これまで身の危険を感じる危険な生物に出会ったことは一度もありません。
病原菌を持って蚊はたしかに危ないですが、本能が蚊に恐れをなすことはありません。
ところが、でかいハチは、視界に入ったとたん人間の動物の部分が大騒ぎ。
スズメバチがそこらじゅうに闊歩している日本の方が、アフリカなんかよりよっぽど危険だと思うのです。
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