【最新】青年海外協力隊の応募用紙の書き方【合格した応募書類みせます】

 

JICA海外協力隊の2019年秋募集に合格して、3年が経ちます。

 

コロナウイルスの影響で一時帰国を強いられましたが、2021年4月、ルワンダに戻ってきました。

そして、2022年2月無事に任期を満了することができました。

 

コロナ禍での派遣となり、正直うまくいかないことが多かったです。けれど、ひとつ胸を張って言えることがあります。

それは、「JICA海外協力隊に応募して本当によかった」ということ。

 

JICA海外協力隊の募集は、再開しています!

ぜひ、チャレンジしてみてください!!

 

でも、

 

「どんなこと聞かれるんだろう」

 

「どう書けばいいんだろう」

 

「合格した人の応募用紙を見てみたいな」

 

と悩んでいる方も多いと思います。

ぼくもその一人でした。

 

【最新】青年海外協力隊の応募用紙の書き方【合格した応募書類みせます】

当時、「どんなことを書いたらいいんだろう」と悩んでいました。

 

ですが、合格者の応募用紙を参考にさせてもらい、具体的にイメージが出来るようになり書類選考を通過できました。

 

今回は、2019年2次隊に合格し、アフリカのルワンダに派遣された僕が実際に青年海外協力隊に合格した応募用紙を使って解説していきます。

 

応募用紙で聞かれること

では、どんなことが聞かれるか見てみましょう。

(※2019年秋募集時の内容になります。最新の情報はご自身でご確認ください)

 

① ボランティア活動に参加する動機・抱負について記述してください。【240字】

 

ご自身が考えるボランティア活動の意義、目的を記述してください。【240字】

 

③この職種を選択した理由【240字】

 

④この職種に対するご自身の経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント)を具体的に挙げ記述してください。その際、ご自身の選んだ要請内容に対しての技術適合性についても触れてください。【800字】

 

⑤ この職種に携わる際に想定されるご自身の弱点を記述してください。【180字】

 

⑥ 自己PR(希望した職種に関する経験以外で特筆すべき経験を記述してください。)【240字】

 

⑦ 帰国ボランティアの体験談や報告書等で心に残るエピソードや、ご自身が実際に活動に取り入れたいと思うアイデアなどを記述してください。【180字】

 

⑧ 実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。【240字】

 

⑨ 帰国後、参加経験をどのように生かしたいか記述してください。【240字】

 

文字数は正直うろ覚えですが、質問事項はこの9つです。

項目ごとでみるとボリュームはないのですが、項目が多いので頭を捻った記憶があります。

書き方のポイント【実際に合格した応募用紙を見せます】

応募用紙を書く時のポイント。

 

・現地で活動している姿をありありとイメージする。

 

・自分の経験や強みをどう生かすかを具体的に考える。

 

・未来への繋がりを意識する。

 

全体的に言えるのは、この3点です。ぼく自身は特にこれらを意識して書きました。

 

項目ごとに詳しく解説していきます。

「この書き方いいかも」と思えた項目だけでも、参考にしてみてください。

 

 

① ボランティア活動に参加する動機・抱負について記述してください。

私は世界を変えます。大切な人を2人失いました。心の病です。大切な人を救えなかったことが本当に悔しかったです。自分は何のために生きているか、自問自答の日々を過ごし、決めました。世界を変えると。5年後に臨床心理士、講演家となり、世界を変えます。しかし、私はまだ世界を知らないです。より多くの価値観に触れ、人生観を果たすために、自分自身を使い切り人間性を高める必要があります。それが世界を変える力になります。この2年が私には必要です。必ず世界を変えます。

※一部、省略しています。

 

ここで意識したのは、熱意とインパクトです。これまでボランティアや国際協力とは無縁で、書けることがありませんでした。なので、他の人が書かないような意外性のある内容にしました。

 

応募用紙に書く書かない別にしても、「なぜ青年海外協力隊になりたいのか」という動機は明確に持っておいた方がいいと思います。

なぜなら、様々な壁にぶつかるからです。生活環境も厳しく、言葉や文化も違う中、たくさんの困難があります。そこを乗り越えていくためにも、この「初心」が大切です。

 

 

② ご自身が考えるボランティア活動の意義、目的を記述してください。

私の考えるボランティアは「恩送り」です。親から受けた恩、先生から受けた恩、上司から受けた恩、友人から受けた恩、見ず知らずの人から受けた恩とたくさんの恩を受けてきました。その恩があり今の私たちがあります。その恩があり今の社会があり、今の日本があります。今度は、その恩を私たちが送るときです。決して返してもらわなくていい、その恩を受けた人たちが、また次へのつないでいく。それが私の考えるボランティアです。そして、「恩送り」こそ、私の人生観です。その使命を果たすために自分の命と使うと決めています。

 

一つ目の項目で書いた通り、ボランティアとは無縁の人生を歩んできました。正直、なにを書いたらいいのか全くわかりませんでした。

 

そこで無理にボランティアについて調べたり、他人の言葉を借りることはしませんでした。自分がどんな想いを持って現地で活動をするのかを想像し、いまの自分が考えられるボランティアについて書きました。自分の辞書で、ボランティアという言葉を引くイメージです。

 

仮に面接でボランティアについて聞かれたら、ボロがでまくると思ったからです。

 

 

③ この職種を選択した理由

農産直売所の運営や立ち上げを3年間してきた経験が最も活かせ、現地に貢献できる自信があるからです。現在、地域の1次産業から3次産業までトータルでプロデュースする企業で働いております。生産者、メーカー、卸など川上から川下に従事する人と関わり、消費者に対し店舗を経営した経験もあり、力になれると考えています。また、この職種では、様々な立場の人と関わり、多角的な貢献が求められると考え、自身が最も成長できる職種と考えたからです。

 

ぼくはマーケティングという職種を選びました。しかし応募当時、実務経験は3年未満で、かつ「自分にはこれができる」と言えるものはなかったです。反対に言えば、特に職種への希望もなかったので、どの職種でも選べました。

 

ですが、この後の項目をみてみると、経験を重視しているのが分かります。他にもコミュニティ開発、観光、青少年活動、環境教育などの職種も候補にありました。

ただ、自分の持つ経験と照らし合わせて、もっとも重なったマーケティングを選びました。JICAも「今までの経験を活かす」という点を見ていると思います。

 

 

④ この職種に対するご自身の経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント)を具体的に挙げ記述してください。その際、ご自身の選んだ要請内容に対しての技術適合性についても触れてください。

私は現職で道の駅の店長をしています。生産者との関係構築、販売促進、商品企画、人財育成、業務改革など店舗に関わる全ての業務を行い、組織を、会社を運営する力も身につけました。中でも要請内容において特に活かせる技術適合性が3つあります。それは、地場産業を活性化する現場力、人財育成する力、経営する力の3つです。

 

1、「地場産業を活性化する現場力」食べ方や素材の良さを訴求する販売促進からマイクパフォーマンスなどで生産者の想いを消費者に伝えることができます。現職では前年より直売所の売上を2000万円アップさせ、生産者の収入向上にも貢献しております。派遣先の特産物を多様な手法で魅力的に伝え、販売してくことで貢献できます。

 

2、「人財育成する力」道の駅の新店舗のオープンに3店舗関わり、現場の仕組を構築し、従業員に落とし込み、自立して運営できるように教育も行いました。現職の店舗でも、従業員に対して倫理的な教育を行っております。感謝やあいさつの大切など人間として当たり前のことを学生から自分より二回りも年上の従業員たちに毎朝、伝えています。仕組化や倫理的な学びによって、帰国後も長期的に貢献していける環境や人財を育成します。

 

3、「経営する力」店舗や組織を経営し、利益を残すことができます。現在、店長を務める店舗では、商品の単品強化や粗利率の改善、廃棄ロスの削減、オペレーションの改善で年間4000時間の労働時間を削減するなど様々な施策を行いました。結果、年間売上が7億円で、経常利益率が8.5%と業界でも高い水準の数字をつくることができました。

 

収入や利益が向上するように経営の視点を持ち、生産者や組織の運営に貢献できます。また、派遣先では特に当事者意識を持ち、周りを巻き込み目的に向かっていく力が必須であると思います。自身の経験や技術適合性を活かすためにも、店舗のトップとして培ったリーダーシップを発揮して活動します。選択した職種、要請内容に対して、自身の経験が最も活かせ、貢献できると確信しております。

 

ここでは、要請内容に対して自分は何が出来るのかに注意して書きました。何が出来るかに関しては、具体的な経験で証明する構成です。出来るかぎり数字を使うことも意識しました。

 

ポイントは要請内容を読みんで、経験や強みを生かしてどう活動するのかをどこまでイメージできるかです。

 

面接でも「現地でどう活動していくか」についての質問が多かったです。現地での生活や活動を、どれだけリアルに考えらているかが大切です。

JICAのホームページ、経験者のブログ、元青年海外協力隊の体験談など情報収集してイメージをふくらませましょう。

 

 

⑤ この職種に携わる際に想定されるご自身の弱点を記述してください。

言語と表現力です。ビジネスや生活、人生に対する価値観まで全く違うと想定します。その中で、本質は変えずに、どう伝え、どう表現するかが最も大きなハードルになると思います。しかし、この2年で、現地で使用するスペイン語をネイティブレベルまで修得し、スペイン語の大学院へ進み博士号を取得すると決めております。必ず、乗り越えます。

 

この項目では「どうその弱点を克服するか」この点に注意しました。

これは参考にならないと思いますが、困難にぶつかっても乗り越えるという気合いもアピールしています。笑

 

 

⑥ 自己PR(希望した職種に関する経験以外で特筆すべき経験を記述してください。)

どんな環境でも前向きに学んでいくことが大切であると帰国ボランティアの方々の体験談から学ばせて頂きました。私は、常にプラス思考で、学びに変えていく力があります。社会人1年目から週休1日の長時間労働という過酷な環境でしたが、人生観や業務改善の学びに変えました。学びが大好きで学生時代には、東南アジア経済の勉強にタイ・ラオス・ベトナムを車で横断しました。今は年間240冊以上の本は読み、会社の部下のために本を執筆しています。私はどんなことも学びに変え、活動していく自信があります。

 

ここでも「自分の強みを現地でどう生かせるか」ということを意識しています。

 

逆に現地でどんなことが起こりそうか想定して、それに対して生かせそうなことはないかという方向から考えるのもありです。

 

 

⑦ 帰国ボランティアの体験談や報告書等で心に残るエピソードや、ご自身が実際に活動に取り入れたいと思うアイデアなどを記述してください。

JICA知られざるストーリーの幼児教育でラオスに派遣された梶原葉子さんのエピソードです。ラオスの未来に貢献するために、ラオスにおける幼児教育の当たり前を把握し、文化、習慣を理解するために積極的に生活を共にした体験に感銘を受けました。私もまず派遣先の国の業界の当たり前を学び、その国の文化や価値観を理解するために積極的に現地の人々と生活をする活動していきます。

 

どこからエピソード引っ張ってくればいいの?と困ったのを今でも覚えています。

なんとか青年海外協力隊のホームページから探し、書き上げました。ホームページからだと、ぼくが使った知られざるストーリーの他にも、クロスロードという月刊紙もオススメです。

 

この項目も「現地での活動をどこまでイメージできているか」が見られています。

 

応募用紙に使わなくても、帰国ボランティアの体験談は聞いておいた方が良いと思います。協力隊になるにあたっての疑問や不安を解消する意味でも、現地での活動をリアルに考えるためにも。

 

 

⑧ 実際に派遣された場合、どのようなボランティア活動を行うのか、活動内容、日常生活を含めて具体的に記述してください。

現地の価値観や文化を楽しみながら理解し、生産者や生活者のニーズや課題を把握します。そして、特産物を活かした商品企画から販売までを一貫してプロデュースします。商品力の向上から新市場の開拓や市場における販売促進などを行い、活性化します。また、現地の人たちが気づいていない魅力を、商品化することや観光資源として活かすことにも取り組みます。日常生活から現地の人々と衣食住を共にし、文化や価値観の理解に努め、大好きなスポーツなどを通して交流もしていきます。

 

ここはあまり参考にならないです。ぜんぜん具体的じゃないので。すみません。笑

 

日常生活へのイメージが全くなく、むりやり書き切りました。やはり、帰国ボランティアの方に会っておくのが、ベストかと。

JICA主宰の説明会や座談会などに、1度は参加してみるといいと思います。

 

 

⑨ 帰国後、参加経験をどのように生かしたいか記述してください。

世界を変え、世界に貢献するために必ず、この2年を生かします。JICAの2年間で得た多様な価値観を持つ他者への受容力、表現力や語学力を生かし、海外の大学院で更なる成長をします。臨床心理士となり、生きてきた環境や価値観の違う人々への理解することに努め、寄り添い、人生に勇気や希望を与える人間になります。そして、講演家として、次の時代を担う若い世代に夢を与え、一人一人の人生が輝く社会を創造します。私は世界を変えます。

 

ここは志望動機とも繋がってきますが、「なぜ青年海外協力隊になりたいのか」ここを考えることが大切です。

 

協力隊の派遣期間は2年です。明確でないにしても、なんとなく2年後のビジョンはあると思います。この機会に現時点での未来のビジョンや人生観を、ぜひ明確にしてみてください。

 

「人生に勇気や希望を与える」「次の時代を担う若い世代に夢を与える」という本質的な部分か変わっていませんが、臨床心理士や講演家になる予定はもうありません。笑

現役隊員から3つのアドバイス

青年海外協力隊員のぼくから一次選考(書類選考)を考えている人に、3つのアドバイスを贈ります。

 

1、職種選びもカギ

 

key

「どうしてもこの職種がいい」という希望がなければ、自身の経験と照らし合わせて、様々な職種を見てみてください。

ぼくは倍率も低くて、プラスの課題がなかったマーケティングを選びました。職種によっては、この応募用紙と職種別の課題があったりします。

 

なによりも大切なのは「要請内容で、自身の経験が生かせるか」という点です。

 

2、健康第一

 

health

青年海外協力隊の選考は一次が書類、二次が面接となっています。そして、その後に行われる70日間の訓練を完了して初めて青年海外協力隊員になれます。

 

合格するにはもちろん書類や面接も大切ですが、「健康」が重要視されます。書類選考の際には、健康診断の結果も送ります。

 

いま生活している日本とは環境がまるで違います。水も電気も不安定で、医療も日本の水準とは異なります。その中で健康が保てなければ、活動もままならないです。

くわえて、マラリアのような日本では罹らない病気もあり、命の危険もあるからです。

 

3、自分の人生について真剣に考える

 

thinking

応募用紙を書く上で必然的に考えることになりますが、3年後、5年後、10年後と未来を見据えておくことをオススメします。

 

青年海外協力隊は、あくまで2年間です。その先で何をしたいのか、そのための2年間になると思います。未来は予測できませんが、人生のビジョンを1度明確にしてみてください。

もしかしたら、青年海外協力隊が最善の道ではない可能性もあります。

いまこそ青年海外協力隊

世界中がコロナウイルスに猛威にさらされた、いまこそ、各国間の協力関係が大切です。青年海外協力隊は国と国を繋ぐ、大きな役割を果たせると信じてます。

 

協力隊の派遣も再開しており、募集も再開しています。

JICA海外協力隊(青年海外協力隊)ホームページ

 

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