9月末から10月末まで1ヶ月、帰国します。
ワクチンを接種し、ラストスパートに向けた準備を日本で行います。
経営の教科書や任地のガイドブックを作成したり、日本酒をつくるために酒蔵の見学したり、他のボランティアと意見交換したりと、残りの活動の可能性を広げるには十分な時間です。
この一時帰国を有意義なものとし、悔いを残さずに活動を終えられるよう努めます。
ついに閉店
日本へ一時帰国する前、最後に支援先へ挨拶に回りました。
そんな少しエモーショナルなタイミングで、衝撃の事実と対面することになりました。
再赴任した今年の4月から継続した支援しているベーカリーに訪れました。
すると、平日の昼前なのに店は閉まっています。
材料の買い出しにでも行っているのか、それとも臨時休業なのか。
どちらにしても、一言声をかけて日本に帰りたかったので、オーナーのデイビッドに電話かけてみます。
「今日はお休みなの?」
「もう妻はそこにいない」と、毅然と答えるデイビッド。
ここ数ヶ月は、経営不振からオーナーの奥さんであるデニーズが、ひとりで運営していました。
「彼女はブルンジに行った。もうその店はやめた」
「えっ……」
まったく状況が理解できません。
先週もいつもと変わらない様子だったし、日本でiPhoneを買ってきてと話していたし、唐突すぎる。
もう、デイビッド&デニーズ夫妻に会えないのは寂しすぎます。
くわえて遣る瀬ないのが、ベーカリーの支援の強制終了。
本気で汗を流した部活との別れも、長年付き添った彼女との別れも、いつでも終わりはあっけないものです。
自分の感情と突如突きつけられる事実は比例関係になく、たいてい大きく乖離しているのです。
彼らの支援ができないことが悲しい反面、すこしホッとしている自分もいました。
なぜなら、閉店するのが正解だったからです。
数字を追っていると、どう考えても毎月赤字。店を続ければ続けるほど、負債が増えていく構造でした。
立地選定の誤りという戦略的ミスに打つ手はありません。
かつ、新型コロナウイルスの影響をもろに受ける飲食業です。悪条件が揃っています。
最後まで支援できないのは本当に残念ですが、夫妻のことを考えればベストの判断だと言わざるを得ません。
ベーカリー以外は何事もなく、みな温かく送り出してくれました。
妻と子どもを紹介してくれたり、モバイルバッテリーを貸してくれたり、安全な旅を神に祈ってくれたりと、嬉しいかぎりです。
再びルワンダに戻ってきたら、他の支援先は閉店なんて終わりを迎えなくて済むようにしたいものです。
ルワンダのポテンシャル
渡航準備のため、水曜日から首都のキガリに滞在していました。
首都のキガリに来たのは4ヶ月ぶりでしたが、その数ヶ月で確実に発展しています。
末恐ろしい成長スピードです。
街の開発と同等に改めて驚いたのが、ご飯の美味しさ。
首都に出れば、イタリアンから中華、アジア料理と食に困ることはありません。
ふだんルワンダビュッフェとパスタしか食べないことも合間って、なにを食べても絶品。
そして楽しく食事ができることが、なによりも大きい。
母国語で会話を楽しみながら食事をとれることが、どれだけ幸せか。
任地でいつもひとり無言で黙々と胃袋へ流し込むのと比べて、多幸感にあふれるのが分かります。
文明化が進み、誰とも関わりを持たなくても生きていくことが可能になりました。
とはいえ、ひとりで生きて幸せを享受することは、社会的動物である人間にとって不可能なのです。
そのことを、久しぶりの協力隊の同志たちとの食事が教えてくれました。
今週末から1ヶ月間、ワクチン接種のため日本に一時帰国します。
ルワンダでの残された3ヶ月を全速力で駆け抜けられるように、日本で最高の準備をします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
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