生まれてはじめて働くことの喜びを知った|184日目〜190日目|page.28

 

社会に出て初めて知った、働く喜び。

裸一貫でズタボロになりながらも、歩き続けた甲斐がありました。

 

先輩隊員に刺激され、再起を誓った1週間前。

どこまで出来るか分かりませんが、真っ暗闇の中に飛び込もうと思います。

新しく3つの企画がスタートです。

泣いた。

涙が溢れおちてきました。

喜びが生んだ雫です。

 

支援しているベーカリーの店主であるデイビッドから、めずらしく着信がありました。

 

何事かと思い、電話に出ると、いつになく陽気なデイビッド。

挨拶を済まさせると、聞いてくれ兄弟と嬉しそうに話しを続けます。

 

「ユウスケ、おまえはよくやったよ。チラシのおかげで今週10件もの注文が入ったぞ」

 

えっ? 一瞬、時が止まりました。

 

「街中に貼っておいてと頼んだ、あのチラシで? ほんとうに?」と、三度も聞き返しました。

 

ついに、ついに、結果が出ました。

 

彼のベーカリーは、ルワンダに戻ってきた序盤から支援していたので、3ヶ月は試行錯誤を続けていました。

 

ようやく、結果が出た。

ようやく、貢献できた。

ようやく、ようやく……。

 

自然と、涙が溢れてきました。

これまで仕事をしてきて、こんなに嬉しいことはなかったです。

 

会社員時代、売上目標を達成したり昇級したりするのは、たしかに嬉しかったです。

けれど、心の底から雄叫びをあげたくなるほどではありませんでした。

 

なぜなら、売上といった数字は、会社の看板を使って、出した結果だからです。

ポジションが上がることも、自分の実力というよりも、年功序列といった組織内の事情が働いての結果です。

 

つまり、会社という枠組みの中での結果でしかなく、その8割は会社の力で出た結果だからです。

ゆえに、感じられる喜びも小さく、安心が大きかったのです。

 

しかし、今回は裸一貫でルワンダ人の中に飛び込んでいき、もがき続けて出た結果です。

 

チラシを50枚配布して、10件の注文なんて小さな小さな結果です。

それでも、嬉しくたまらないのです。これまでの苦労がすべて吹き飛びました。

大学を卒業して、働き始めて6年経って、初めて仕事の喜びを知りました。

 

そうは言っても、甘くないのが現実です。

 

ルワンダでロックダウンが始まって、1ヶ月が経とうとしています。

ベーカリーのような飲食店に打撃がないわけがありません。

 

やはり経営を続けるのは厳しく、誰かに店を譲りたいそう。

後任が見つかり次第、ルワマガナを後にすると言っています。

 

ところが、この状況で店を引き継ぎたい人がいるはずもなく……、どうなるのでしょうか。

長引くロックダウン

今週も相変わらず、コーペラティブは閉鎖。

結局、まるまる7月いっぱいロックダウンしていました。

 

これまで、100以下に抑えていた新規感染者数も、連日1000人を超えており、減る気配もありません。

このまま8月もロックダウンは続きそうです。

 

とはいえ、じっとはしていられません。

 

先週、先輩隊員の最終報告を聞き、「後悔しなくない」そう強く思いました。

その熱気そのままに、複数の企画をスタートさせました。

 

「ルワンダの米で日本酒を作る」

「サッカー教室を開く」

「ルワンダの子どもたちにエンタメを届ける」

の3つです。

 

残りの5ヶ月で、何かしらの形にしたいと思います。

 

また、計画していたものの、停滞していたプロジェクトも本格的に動かしていきます。

それが、「ルワマガナ祭りプロジェクト」と「ルワマガナガイドブックプロジェクト」です。

 

しかし、サッカー教室と祭りプロジェクトは、新型コロナウイルスの状況次第で、まったく読めませんが。

 

ルワンダに戻ってきて、任期の半分が終わろうとしています。

 

もう、やるしかありません。

もう、がむしゃらに突っ走るしかありません。

 

泣いても笑っても、残り5ヶ月。

悔いだけは残さないよう、日々全力で生きます!

 

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