【今週の1冊】ビジネスの未来|山口周

高原のイメージ

 

ムラホ!!おおいしです!

今週の1冊は、山口周さんの『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻すです!

 

山口周さんといえば、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』が有名です。他にも『武器になる哲学』や『知的戦闘力を高める 独学の技法』なども良書です。

その山口周さんの新刊が『ビジネスの未来』です。

 

本書の内容を一言でまとめれば、「文明化を終えた社会は次にどこを目指すのか」となるでしょうか。

「高原社会」「エコノミーにヒューマニティを回復させる」といった言葉をキーワードに、新しい世界のあり方を提唱しています。

 

ぼくたちは、人類が夢に見ていた「物質的不足の解消」をほぼ実現しました。にもかかわらず、現在の社会は「低成長」や「停滞」と、さらなる「成長・拡大」を迫られています。

この強迫観念から解放され、ほんとうに豊かな社会をつくっていく、次のステージに来ているのだと訴えています。

 

ぼく自身、ルワンダから日本に帰国したとき、この点を強く感じたのを覚えています。

日本って「物質的に過剰なほどに豊かだな」と。

街を歩けば、アパレルショップや雑貨屋、家電量販店、飲食店が密集し、建物やスクリーンには広告が映し出さる。

すでに十分な物を持っているのに、さらに消費を促される。

 

生きるのに困らない環境なのに、街中を歩く人々は幸せそうに見えません。

もっとお金を稼いで、もっと買わなきゃと今を犠牲にして、仮初の幸せを求めつづける。

幸せが何なのかを考えることもなしに。

そして、物だけが増えて、精神は満たされることなく、一生を終える。

 

そんな社会に、強い違和感がありました。

この違和感を数字や研究データを用いて、論理的に言い表してくれたのが、山口周さんでした。

 

本書では、文明化が完了した社会が次に目指すべき方向を「社会課題の解決」と「文化的価値の創出」と提示しています。

これまで経済合理性の面から未解決になっていた問題の解決することと、生きるに値する社会にするモノ・コトを生み出すことが、新しい使命なのです。

 

これを実現するのは、決して簡単ではないですし、社会全体のシステムをも変えていかなくてはなりません。

しかし、誰かがどうにかしてくれると見てみぬフリをするのではなく、一人ひとりが行動を起こすことが不可欠だと、1955年のバス・ボイコット事件を例に筆者は言います。

 

社会を大きく変革するのは、小さなリーダーシップです。

生きるに値する世界をつくるために、ぼくたちには何ができるのか。具体的なアクションも、3つ示してくれています。

とくに、現在の社会に「なにかおかしい」と違和感を抱えている方に、ぜひ読んでほしい1冊です。

 

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