ムラホ!おおいしです!!
今日は「製品特性分析」というフレームワークについて解説していきます。
製品特性分析とは?
「製品特性分析」とは、製品の価値を「中核」「実体」「付随機能」の三層に分けて捉える考え方です。マーケティング界の重鎮、フィリップ・コトラーによって提唱されました。
特に、新製品の開発、既存の製品のリニューアルや販売強化、競合他社との製品比較する際などに、有用な分析方法です。
中核=顧客が製品やサービスで手に入れたい要素。
実体=製品の特性を構成する要素。
付随機能=中核の実現に直接的な影響は及ぼさないが、存在することで価値を高めている要素。
【使い方①】どういう時に使えばいいの?
マーケティングにおいて「製品」はそこにある有形のものだけでなく、提供するサービスを全て含んだ広い概念で捉えます。なので、その製品から得られる価値とは一体何であるかということを、マーケティング調査を実施する前に知る必要があります。
価値を分解した「コア」「実体」「付随機能」の、どの要素を差別化の要因にするかによって、その後の戦略立案が大きく異なってきます。
また現在では、この三つの要素では差別化しづらくなっています。そこで「情緒機能」という要素の重要が問われており、差別化の要因になっています。
たとえば、「世界有数のデザイナーの△△さんがプロデュースしている」「創業から200年の歴史がある」「売上の5%を環境保護のために寄付する」「○○神社に奉納している素材を使ってる」などが挙げられます。ストーリーや背景など、人の情緒に訴えかける部分が、情緒機能となります。
製品特性分析をしたのち、PEST分析、3C分析、ファイブフォース分析、SWOT分析などと進めていきます。そのためにも、初めに製品の価値を把握しておくことが重要です。
【使い方②】どうやって使えばいいの?
では「製品特性分析」を具体例を挙げて説明していきます。
中核:移動
実体:走行性能、燃費性能、デザイン、安全装置
付随機能:メンテナンス無料、2年間修理無料
このように要素ごとに分解していきます。
顧客が「車」に求める不可欠の要素は、移動です。これが中核になります。
実体は車の場合、その性能やデザインになってきます。燃費はいいのか、何人乗りなのか、自動運転は付いているのか、何色なのか、フォルムはどうなのか、などです。
付随機能としては、アフターサービスが挙げられます。メンテナンス無料、2年間修理無料、365日24時間のコールセンターサービスなど。
もし、車の情緒機能を考えるとしたら、ブランドですかね。メルセデスベンツやBMWなどの車がステータスとしての欲しいのような。さらに言えば、クラッシックカーなんて正直、実体の部分だけで言えば、最新の車の方が圧倒的に上です。それでも人気があるのは、情緒機能によるものでしょう。
では、他の例も見てみましょう。
中核:コミュニケーション(通話)
実体:色・デザイン、バッテリー容量、カメラ性能
付随機能:下取りサービス、おサイフケータイ
中核:飲食
実体:味、メニュー、価格帯
付随機能:高い接客サービス、リラックスできる空間づくり、ポイントカード
なんとなく分かってきましたでしょうか。例のように、要素ごとに分解していくことで、製品の価値を把握していきます。
どの要素を強化していくべきか、どこを補うべきか、どこを改善すればいいのかが見えてきます。
同時に、競合他社の製品も分析することで、差別化すべきポイントが見つかります。
サクッと出来るので、自社の製品で実際に試すだけでも、売上をあげる糸口が見えるかもしれません。まず、身の回りにあるもので、練習するのもありです。
とても簡単で実用的なので、ぜひ試してみてください!
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