ついに365日目と、ルワンダでの日々が通算1年になりました。
本来ならこれが倍あったと思うと、惜しい反面、恐ろしくもあります。
成果自体はあまり残せませんでしたが、ベストは尽くせたんじゃないかなと思います。
そんな任地ルワマガナでの活動も生活も幕を閉じます。
新型コロナウイルスに振り回されまくった2年間でしたが、JICA海外協力隊になって、ルワンダに来れて、ほんとうによかったです。
感謝しかありません。ありがとう。
大活躍の教科書
ここにきて経営の教科書が大活躍しています。
コロナ禍で活動しづらいことやそもそもの活動期間が短いことから、教科書を作成して配布していました。
この方法ならぼくがいなくても、本を通して学び自身で課題を解決できると思ったからです。
とくに炭の販売店のジョナスは、なんと60ページほどある教科書をすべて読み込んでくれていました。
しかも、大量の付箋がつけてあります。こんなに嬉しいことはありません。
今週は、その付箋がつけられた箇所の質問にひらすら答えていました。
教科書から真剣に学んでくれています。作ってほんとうによかった。
そんな勉強熱心なジョナスが、これは良いアイデアだと感銘を受けていたページがありました。
それは「一生懸命働いてくれる従業員に感謝しよう」と書いた箇所でした。
日本だと、顧客満足度だけでなく従業員満足度があるくらい、従業員を大切にする傾向があります。
一方、ルワンダは大切にしないというわけではありませんが、従業員に感謝を伝えるというのは意外だったようです。
彼はこの考え方は重要だと深く頷いていました。
そして、もうひとつ教科書を作っていてよかったと思うことがありました。
突如、食用油や小麦粉を販売している店の女性オーナーから声をかけられ、うちの店をサポートしてほしいと頼まれたのです。
とはいえ、自分に残された期間は1週間ほどしかありません。
もう日本に帰るから厳しいと伝えても、どうしても支援して欲しいと言うのです。
だいたいの場合、支援してほしいと言う人は、金銭面での支援を期待しています。
アドバイスなんかよりお金をくれと。
ところが、彼女は「お金よりも知識の方が価値がある」と言うのです。
これは炭の販売店のジョナスと一緒の考え方の持ち主。
もっと早く彼女に会いたかった。とはいえ、本当に時間はないので、しぶしぶ出来ることはないと告げました。
店を後にしようとした時、経営の教科書を作っていたことを思い出しました。
これなら、とりあえず渡すだけで指導することが可能です。
こういう使い方もできるのかと、我ながらグッジョブです。
ロックダウンから生まれた苦しまぎれの施策だった教科書は、まさかのベストアイデアになりました。
最後の水田
最後の水田訪問に行ってまいりました。
支援しているお米農家のコーペラティブのある水田地帯にラストライド。
病み上がりというのもあり、とにかくチャリがきつい。まず町から畑までひたすら下って、田園を10キロ以上駆け巡ります。
アフリカの畑を自転車で駆け巡ることなんて、生涯ないのだろうと遠い目で感傷に浸りながら、ペダルを回転させていました。
ところが、コーペラティブのオフィスに訪れるも、担当者がいなかったり、そもそも閉まっていたりと、挨拶したい人に会えず終了。
今思えば、結局お米のコーペラティブでできたのは、ワークショップだけでした。
もし2年あったのなら、農家さんと一緒になってお米を育てて、その中で彼らの生活を本質的に改善する支援ができたら、良かったなあと思う次第です。
ゆるゆるルワンダ
配属先での活動報告会がありました。
否、ある予定でした。
JICAルワンダ事務所からスタッフが発表を聞くために、ルワマガナまで来てくれたにもかかわらず、発表は延期。
その理由は、我が上司。
朝挨拶に行くと、急遽、会議が入ったと言うダイレクター。結局、彼が発表に姿を現すことはありませんでした。
なんだか嫌な予感がしていましたが、ほんとに報告会がなくなるとは。
なんか最後の最後まで、ルワンダ。
というより、我がダイレクターよ。いつもどおりで逆に微笑ましいかぎりです。
グダグダゆるゆるでも許されるルワンダともお別れと思うと、やはり寂しいものです。
果たして、ぼくは日本でやっていけるのでしょうか……。
とかく、任地は来週で最後です。
今週延期になった報告会を月曜にオンラインで行います。それが終われば残りの日は、お世話になった人たちに挨拶回りに行こうと思っています。
ぜんぜん実感が湧きませんが、ほんとうにお別れのときがやってきました。
日本に帰りたくない。けど、帰りたい。うーん、落ち着かない。といった感じで、ここ最近ずっとソワソワしています。
泣いても笑っても、残り1週間。
最後のルワンダを、ルワマガナを満喫します!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
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