残り4ヶ月。受け止めなければならないリアル。
それは、JICA海外協力隊に合格したときに描いたカラフルな絵とは、まったく違いました。
予期せぬパンデミック、言語や文化の壁、途上国でビジネスをする難しさ、自身の力不足。
まもなく自分に描き出せるのは、一枚のモノクロの絵だと知ります。
だとしても、悲観しません。
白黒でも漫画が素晴らしいことに変わりはないし、自分がやることも変わらない。今日も、笑顔でルワンダ人の中に飛び込んでいくしかないのです。
チャンスを活かせないもどかしさ
支援中のベーカリーを訪れると、満席の大繁盛。
ここまで店内がお客さまで賑わっているのは初めて見ました。
店主のデニーズに理由を尋ねると、隣接する保険センターでワクチンを受けきた人たちが流れてきていると言います。
今月頭から大規模なワクチン接種が始まっています。
新規感染者の数はロックダウン時と変わらないですが、ワクチン接種を広め、共生していく方向に出たように思います。
このチャンスを活かしたいところですが、現状は厳しい。
6月いっぱいで二人いた従業員を解雇しています。ゆえに、パンの生産量がガクッと落ちており、欠品することも少なくありません。
くわえて、新しい挑戦をしようにも生産量がネックになって、身動きが取れない状態。とはいえ、人を雇う余裕なんてない、という悪循環です。
どの道を進もうにもライオンがいる
自転車タクシーのドライバーや大工といった職人たちの収入向上に頭をひねる日々でもありますが、その難しさをつくづく痛感します。
基本的に売上を上げるには、「客数」か「客単価」を増やすしかありません。
ところが、お金のない村人たちの客単価を上げるのは、水溜りに釣り糸をたらすようなもんです。
そうなると、残されるのは客数を増やすことですが、こちらも限界があります。
まず家具を買うことができる層は、ごく少数です。かつ、一度買ったら、数年は買い替えません。
自転車タクシーのドライバーに至っては、この地域だけで2000名もいます。需要と供給の成り立たせるまでの道は、果てしないです。
他にもバイクタクシーという競合も存在していることも状況をより困難なものします。
他には、本業以外の部分でマネタイズできるポイントをつくる方法も考えられますが、そもそもお金を持ち合わせていない問題に再びぶち当たります。
どの道を見ても、バカでかい壁が存在しているのです。
うーん、どうしたものか……。
不本意な落とし所
これらの状況を鑑みると、お金を使うことのできる土壌を育てるしかないように思います。
つまり、お金のリテラシーを高めることです。
個人に対しては日々のお金の使い方を、組織に対しては会計の最適化する方法を教えるほかありません。
残された期間は、売上拡大の方法を探りつつ、お金のリテラシーを育てるキッカケづくりができれば、御の字といったところでしょうか。
郡庁にオフィスでパソコンに向かっていると、あたりが暗くなり突然のスコールに襲われました。
雨季が、すぐそこまで来ていることを予感させます。
生活面においては、水不足の解消に繋がるので嬉しい反面、活動面においては、動きづらくなるので考えものです。
上手くいくことが少なく四苦八苦していますが、残り4ヶ月、もがき続けます。何かひとつでも、出来たと胸を張れることがあれば報われるのですが……。
ルワンダ人の友人がよく言う、心に沁みる言葉があります。
「まったく上手くいかないのも、また人生。それでも、人生は続いていく」。
たとえ全敗しても、笑顔で帰国できるように毎日を精いっぱい生きます!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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