今週の一冊は、大久保寛司さんの『あり方で生きる』です。
大久保寛司さんは、日本IBMで顧客満足の担当部長として働いておりました。退職後、20年にわたり、日本中のいい会社をまわり、人と経営のあるべき姿を探究されています。
大久保さんが70歳になって、分かったことがあるそうです。
「ほとんど何も分かってないことが分かったんです」と。笑
すごすぎませんか。全国各地から講演でひっぱりだこの方ですよ。いくつになっても、学ぶ姿勢でいる。こんなかっこいい大人になりたいものです。
そんな大久保さんですら、こうおっしゃっています。
「人を変えることはできない」と。
人を変えることはできません。
けれど、僕たちは人を変えようとしてしまいます。
職場で部下に「もっと早く仕事ができないのか」ときつく言ったり、家庭で妻に「なんでいつも、やってないんだ」と怒鳴ったり。
人を変えようとしています。
しかし、変えることはできません。これはできないのです。
僕も道の駅の店長時代、20人ほどのスタッフと働いていました。この頃、しょっちゅう人を変えようとしていました。
「おしゃべりしすぎないでください」
なかなか変わりません。変わって数時間後には、元通り。
変えようとして、変わらなくて、なんなの?と。その人の悪いところにしか、目がいかなくなります。そうなってしまうと、もう悪循環。
たとえ口に出さなくても「ちゃんと働いてほしいのに」などと、心の中で変えようとしてしまいます。
悪いところを見つけては、変えようとして、変わらなくての繰り返し。現状は何も変わらない。むしろ、悪化していきます。
人を変えることはできないです。
負のスパイラルに陥り、悪化するだけなのです。
できることは、ただ一つ。
自分が変わること。
「なぜ、できないのか?」から「どうしたら、できるようになるか?」です。常に自分を見つめ直します。
相手が動きたくなるような環境をつくる。
部下がミスしなくなるような仕組み考える。
妻が笑顔でいれるように優しい言葉をかける。
初めは、上手くいかないかもしれません。
正直、相手じゃなく、自分を変えようと思うのは簡単ではないです。すぐには、できないものです。
でも、あなたの周りの人も、自分自身も幸せになるには、これを続けるしかありません。
人を変えることはできない。
しかし、人が変わることはできるのです。
まずは、あなたからです。
この教えの他にも、幸せに生きるための教えがたくさん詰まっています。
特に、部下を持つリーダーに、読んで欲しい一冊です。
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