今週の1冊は、81ヶ国語に翻訳され、オバマ元大統領やマドンナも愛した、全世界8500万部の大ベストセラー。
パウロ・コエーリョ著『アルケミスト 夢を旅した少年』です。
人生このままでいいのかなと悶々している人、夢に向かって日々奮闘している人にぜひ読んでほしい。
ページをめくり、羊飼いの少年と旅を共にしていると、挑戦する勇気や人生への愛が身体の奥からじんわり湧いてくるのを感じます。
あなたが前へと進む力を与えてくれます。
初めに、あらすじを簡単に紹介します。
半飼いの少年サンチャゴは、その夜もまた同じ夢を見た。一週間前にも見た、ピラミッドに宝物が隠されているという夢――。少年は夢を信じ、飼っていた羊たちを売り、ひとりエジプトに向かって旅にでる。
アンダルシアの平原を出て、砂漠を越え、不思議な老人や錬金術師の導きと、さまざまな出会いと別れをとおし、少年は人生の知恵を学んでいく。
「前兆に従うこと」「心の声を聞くこと」「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれること」――。
長い旅のあと、ようやくたどり着いたピラミッドで、少年を待ち受けていたものとは――。人生の本当に大切なものを教えてくれる愛と勇気の物語。出典:KADOKAWA
『アルケミスト 夢を旅した少年』がぼくたちに教えてくれるメッセージをみていきしょう!!
はじめの一歩を踏み出す勇気
「はじめの一歩を踏み出す勇気」
これがすべての始まりであり、すべてです。
物語は、羊飼いの少年が夢でみたピラミッドの宝物を探すために、自分の羊を売るところから始まります。
羊と夢に見た宝物の間で葛藤し、最終的に羊を売る決断を下します。
羊という目に見えるものを捨て、夢という目に見えないもの追う。
これが、どれだけ勇気がいることでしょうか。
今の会社での給料、ポジション、人間関係、安定という目に見えるものを捨てる。
そして、自分の頭の中にしかない不確実な夢という目に見えないものを追う。
ぼくたちが今を捨てて、まだ見ぬ未来を迎えにいくとき、どれだけの勇気がいることか。この勇気を支えるのは、想像力しかありません。
一歩を踏み出さなければ、今あるものは何も失わずに済みます。
それでも、幸せに生きられるでしょう。
しかし、いつか挑戦してみたいなという、後悔は一生残ることになります。
生涯、ただ夢を見続けることしかできません。
心のどこかでこのままでいいのかなと、思い続けるくらいなら、怖くても勇気を持って踏み出してみようよ。一歩踏み出してみたら意外と遠くまで行けるよと、ぼくたちに教えてくれています。
夢を追う覚悟
羊飼いの少年は、踏み出す勇気の大切さを教えると同時に、そう上手くいかないことも教えてくれます。
新しい世界に飛び込むことは不安もありますが、強く自由を感じることでしょう。
これでよかったんだ、なんでももっと早く気づかなかったんだろう、とさえ思えてきます。
しかし、そう上手くいかないのが現実。
勇気を振り絞って挑戦すれば、すべてがとんとん拍子に進むわけではありません。
当たり前かもしれませんが、このことを忘れてしまうことは少なくない。
羊飼いの少年は愛する羊を売って手にしたお金をいきなり、すべて盗まれます。
この災難にとどまらず、ピラミッドへ向かう旅路には、数多くの困難が待ち受けています。
その旅路は、ぼくたちに多くのことを教えてくれます。
とくに、「覚悟」。
少年は何度も諦めかけます。故郷に戻って、また羊を飼おうと。ところが、あきらめずにピラミッドを目指し続けます。
子どもたちに夢を与えられる漫画を描くぞ。
町の人が自慢したくなるカフェを開くぞ。
医者になってたくさんの人を救うぞ。
その夢に向かって歩み出した瞬間、自分の人生を生きている感覚を得られるでしょう。
理想の未来を想い描き、希望で満ち溢れていることでしょう。
ところが、さっそく夢はぼくたちに甘くない現実を突きつけます。
描いてみたキャラクターのブサイクさに絶望するでしょう。
開店に必要な準備の多さに途方に暮れるでしょう。
読解不可能な文字の羅列に目をつむりたくなるでしょう。
夢は近づくほど、遠くなるのです。
夢に向かって行動を起こした時点で確実に近づいています。
しかし、感情的に遠くなった気がするのです。
とはいえ、夢に追い始めたぼくたちにできるのは、自身の未熟さや障害の多さを真摯に受け止め、今日できることを積み上げるほかないのです。
目指す場所にたどり着くためなら、どんな困難も受け入れる覚悟があるでしょうか。
夢は、ぼくたちの顔色なんてうかがわず、問いかけてくるのです。何度も何度も。それでも、進み続けるのかと。
すべては夢のかけら
すべては夢の一部なのです。
もし、ウミガメを見るために沖縄にきて、見れなかったときにやめとけばよかったと後悔するでしょうか。
友人とわくわくしながら計画を立てた飛行機、1時間待って食べたソーキそば、優しく道を教えてくれた地元の人、男気ジャンケンで買わされたブルーシールアイス、ウミガメを探すために泳いだエメラルドグリーンの海。
これらを手に入れることができたのは、夢に向かって一歩を踏み出したからです。目的地につくまで、あきめない覚悟を持っていたからです。
たしかに、いちばんの目的は果たせなかったかもしれない。
でも、後悔なんてないはずです。自分が心から実現したいと思って、必死になった経験はかけがえのものです。
夢を目指して必死に生きてきた日々や、そこで出会った人やそこで学んだことは誰にも奪うことはできません。
最後まで諦めないことの大切さを強調してきましたが、途中で目指す場所は変わったっていいと思うのです。自分が納得するなら、あきらめてもいいと思うのです。
それに、どんなに努力しても、上手くいかないことなんて往々にしてあります。
高校生を見れば、よくわかります。
甲子園で優勝する。彼らは高校の3年間をすべてをかけて、文字通り命をかけて挑みます。
でも、その夢が叶うのは、たった1校だけ。
全国のほんの一握りの高校生しか、その努力は報われません。
しかし、優勝できなかったすべて高校球児たちの努力が、無駄だったと言えるでしょうか。
たとえ一回戦で負けた高校球児に聞いても、この3年間は無駄じゃなかった。と清々しい顔で答えるに違いありません。
夢に向かって挑戦した、もうその時点で夢は始まっているのです。
いまこそ、まだ見ぬ未来を迎えにいく勇気と、どんな困難も受けて立つ覚悟を持って、人生という旅に出てみませんか。
最後にもう一度、『アルケミストー夢を旅した少年』が教えてくれる重要なメッセージをまとめます!
- はじめの一歩踏み出す勇気
はじめの一歩を踏み出せるどうかが、すべてである。飛び出してみると、自分が思っているより遠くへ行けることを教えてくれました。
- 夢を追う覚悟
目的地にたどり着く過程で起こりうるすべてを真摯に受け止め、前に進み続ける覚悟を持つことを教えてくれました。
- すべては夢のかけら
夢に向かって必死になって生きた日々は、無駄にはならないこと。本気で挑む限り、後悔なんて残らないことを教えてくれました。
いかがだったでしょうか。
ぜひ、パウロ・コエーリョさんの『アルケミストー夢を旅した少年』を読んでみてください!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!
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