ムラホ!!
大石祐助です!
今週の1冊は、井上篤夫さんの『志高く 孫正義正伝』です。
孫正義さんと言えば、日本を代表する事業家です。
カンブリア宮殿に出演した孫さんが、高校生へ贈るメッセージが印象的です。
「自分が持った夢に自分の人生はおおむね比例する結果を生む。小さな夢だったらその夢の範囲の中で80%達成できるか50%なのか。夢はできるだけでかい夢を持った方がよい」
特に、この一節が好きで、何度も見返したのを覚えています。
ぜひ、YouTubeで見てみてください。夢や目標がある方、何かに挑戦しようと思っている方、とても勇気がもらえると思います。
そんな孫さんの人生を描いたのが、この『志高く 孫正義正伝』です。
ソフトバンクを創業していく話もですが、特に学生時代の逸話には驚かされます。
孫さんは、日本の高校を中退し、アメリカの高校に編入します。
家族から猛反対され、父は病床にいるという状況でした。そんな中で「人生は限られている。だからこそ、思いきり生きなくては」と渡米しました。その覚悟は、容易に真似できるものではありません。
アメリカの高校に編入し、3年生にしてくれと校長先生に訴え、本当に進級してしまう。それだけにとどまらず、食事中も、トイレ中も、かたときも教科書を離さず勉強する孫さんをみた校長先生は、4年生になることを特例で認めます。さらに、大学入試の検定試験を受験し、わずか3週間で高校を卒業します。
大学に入ってからも、孫さんは止まらないです。風呂に入るときも、車を運転するときも、「時間がもったいない」と勉強をした。平均睡眠時間は、3時間だったという。
1日に5分だけ勉強以外の時間を許そうと、1日に5分間の仕事をして1カ月に100万円以上稼げる仕事はないかと考え始めます。
そして、特許を取ると決め、音声付き電子翻訳機のアイデアを持って会社を興し、その開発に取り組みます。このとき19歳です。
大学の夏休みを利用して日本へ。キャノン、オムロン、松下電器産業(現・パナソニック)シャープなど日本の大企業相手に営業をかけ1億円の契約を勝ち取ります。
このような学生時代の逸話を聞くと、孫さんは天才だったんだなと感心してしまいます。もちろん、天才という類の人間だったのだと思います。でも、そのとてつもない決断力や行動力の集積が、天才をつくり出したのだと思えます。
少しでも早く高校を卒業するという強い意志。1分1秒を惜しんで徹底的に勉強する強い意志。10代で事業を興し大企業から契約を取る強い意志。
これらの行動は、尋常ではないです。
何が、孫さんを動かしていたのか。その原動力は何だったのか。生い立ちのコンプレックスからだっだのか、事業家になり天下を取るという大きな志だったのか。
この身体の奥底から湧き出て、止まることない凄まじいエネルギー。これには畏敬の念を抱かずにはいられません。
のちにライバルともなるKDDIの創業者の稲盛和夫さんも「強烈な願望を持ち続けること」の大切さを述べています。強烈に願い、一瞬一瞬を真剣に生きる。その積み重ねが不可能を可能に変えるのです。
最後は、孫さんの言葉を引用して、締めたいと思います。
「一度しかない人生、後悔したくない。思い切ってやろう。そのほうがずっとおもしろいではないか。人生の幕を閉じる瞬間、ああよかったと思える一生を送りたい」
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