ルワンダに来たのはパスタを茹でるためじゃない|198日目〜204日目|page.30

 

凶悪な細菌を打ち破り、アフリカの大地に返り咲きました。

レストランやオフィスに行けるだけで、人生のクオリティが格段に上がることを思い知らされた1週間でした。

 

そして、また来るであろうロックダウンを見据えて、活動の進め方を改めています。

コロナを理由に何もできずに帰国するのだけは、ぜったいにイヤ。

街も身体も完全復活

ロックダウンが解かれて1週間の街は、コロナ前と変わらない活気。

ぼく自身もサルモネラ菌との激戦を制し、完全に復活しました。体内に入ってきたものを上下から強制リリースする身体は、もうごめんです。

 

先週の遅れを取り戻すべく、ひたすら支援先へ訪問しました。

大工や溶接工たちのコーペラティブから、自転車タクシー、米農家、靴職人と、みな戻ってきています。

 

久々の再会に目頭が熱くなります。

たった数週間でこの感情の昂りだと、帰国時は大号泣でしょう。

 

そして、なにより歓喜したのが、レストランの再開。

1ヶ月間、外食ができませんでした。なので、昼はサモサ、夜はパスタのヘビーローテーション。

 

さっそく行きつけのレストランに駆け込みした。

再開したばかりで、揚げたじゃがいもと茹でたバナナしかありませんでしたが、舌に触れた瞬間に脳が踊ったのが分かりました。旨い。

じゃがいもの衣にクスリでも混ぜてるんじゃないかと、疑うほど。

 

とかく、ひさびさに食べたルワンダビュッフェは筆舌つくしがたい美味しさでした。

 

もう一つ復活して有り難かったことがあります。

郡庁のオフィスです。

 

オフィスで仕事をしてみて、自宅での作業は生産性が落ちていたことを痛感します。

他人の目がない自宅では、どうしてもだらけれしまうのでしょう。

 

これまで少々やかましいと思っていた、職場にとびかうキニアルワンダ語が心地いい。

作業用BGMと化した同僚たちの会話で、仕事が捗ります。

活動の方向転換

先月の1ヶ月間におよぶロックダウンを経て、活動の進め方を変えることを決めました。

 

これまでは、支援先への訪問ありき、ワークショップありきで活動を進めていました。

しかし、今回のように支援先の閉鎖や集会の禁止といった措置が出されると、何もできません。いたずらに時だけが過ぎていきます。

 

残り5ヶ月、もうロックダウンしないとは言い切れません。

あと1、2回は、家でパスタを茹で続ける日々が訪れるでしょう。

 

そこで、新型コロナウイルスに左右されない活動に転換しました。

そのひとつが、経営の教科書づくりです。

 

再赴任して改めて思ったのは、経営やマーケティングの概念がないということ。

売上への意識はあっても、利益への意識はない。お客さまが来ないのは立地が悪いの一点張り。

 

経営やマーケティングの考え方を少しでも、理解してもらうためのバイブルをしたためています。

これならロックダウンしようと、活動は止まりません。教科書を配ることで概念の布教が進められます。

 

正直、彼らが教科書を活用してくれるかは疑問です。

とはいえ、この状況下で出来ることをするしかありません。

 

他にも状況度外しで出来ることとして、ガイドブックやお金を管理できるノートの作成をしています。

反対に、コロナにもろ左右される活動として、祭り、サッカー教室、エンタメの企画を進めています。

 

動けるうちに動きつつ、ロックダウンを見据えて活動していきます。

ルワンダにパスタを茹でにきたという結果にならないように。

 

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